【保存版】特別養子縁組の家庭訪問・面談で聞かれることとは?準備のポイントと心構
「特別養子縁組の研修を進むときにある、面談や家庭訪問ってどんなことを聞かれるの?」
そんな不安や疑問を抱えている方に向けて、この記事では、実際に体験したことを元に、家庭訪問・面談で聞かれる主な質問内容から、チェックされやすい家庭環境のポイント、さらには心の準備を整えるためのワークシートまで、わかりやすく整理してお届けします。
家庭訪問・面談でよく聞かれる主な質問項目
児童相談所や家庭裁判所の職員、里親支援機関の担当者から、以下のような面談や訪問があります。
① 養子縁組を希望する理由と背景
- 不妊治療や家庭の事情について
- なぜ特別養子縁組という制度を選んだか
- 実子へのこだわりから距離を置くようになったきっかけ
② 子どもへの理解と覚悟
- 子どもが抱えるかもしれない背景(虐待歴・障がいなど)をどう受け止めているか
- 養子であることを子どもにいつ・どう伝える予定か
③ 夫婦関係・家庭の安定性
- 子育てへの考え方の一致や信頼関係
- 夫婦の衝突時の話し合いの仕方
④ 経済状況・生活基盤
- 収入・貯蓄・雇用形態
- 育児にかけられる時間や地域の支援体制
⑤ 住環境・安全性のチェック
- 子ども部屋や睡眠スペースの有無
- 家の安全性・清潔感
- 地域との関係性(孤立していないか)
⑥ 子育てへの具体的な方針
- しつけ・教育観
- 体罰や暴力の禁止
- 障がいなどへの理解と受容
⑦ 周囲の理解と支援体制
- 親族や友人の反応
- 緊急時に頼れる存在がいるか
⑧ 本人の心身の健康
- 心の安定・持病の有無・ストレス対処
- カウンセリングへの前向きさ
- 成育歴・自分の親や家族への想い
訪問時にチェックされやすい具体的ポイント
項目 | チェックされる具体例 |
---|---|
清潔感 | 掃除が行き届いている、ものが溢れていない |
子ども部屋の有無 | 将来的に個室や静かな睡眠スペースが確保されているか |
安全対策 | 階段・お風呂・鋭利な物などへの配慮 |
家族の暮らしぶり | 生活感・家族写真・自然な雰囲気 |
育児時間の確保 | 共働きでも保育・病時対応の体制があるか |
応対時の態度 | 緊張しすぎていないか、愛情や関心が自然に伝わるか |
面談前に心がけたいこと
- 正解を探すよりも、自分たちの想いや考えを整理しておくことが大切。
- 不妊や流産など、つらい経験も無理に隠さず、正直に話してOK。
- 「自分たちにとって親になるとは何か」を言葉にできるようにしておこう。
自己対話シート|まずは「自分自身」と向き合う
他の誰よりも、自分の気持ちに正直になってみましょう。書いたことを誰かに見せる必要はありません。
自問したい10の問い
- なぜ「親になりたい」と思ったのか?
- 実子でなく養子を受け入れた理由は?
- 血縁のない子を育てることへの迷いはある?
- 子どもにどう伝えたい?
- 自分の育った家庭は、今の考えにどう影響している?
- 育てにくさ(障がい・心の傷)への覚悟は?
- 世間の目に不安はある?
- 「守りたい」という気持ちはどこから来てる?
- 親として自信がなくても、与えられるものは?
- 10年後の子どもと私、どんな姿でいたい?
夫婦で使いたい対話シート|特別養子縁組に向けて
お互いに安心して話せるように、「さえぎらず、否定せず、アドバイスしない」が合言葉。少しずつ話してみてください。
話し合いたい10のテーマ
- あなたにとって「親になる」とは?
- 養子でも自然に愛情は育つと思う?不安は?
- 不妊治療について、今どんな気持ち?
- 子どもにどう養子だと伝えたい?
- 周囲に何をどこまで伝えたい?
- どんな子でも育てていけると思う?
- 今の家庭の強みは?
- 改善したい家庭の課題は?
- 子育てで大切にしたいこと・譲れないことは?
- 迷いや壁にぶつかった時、どう支え合いたい?
特別養子縁組 面談準備ワークシート
以下の10問をパートナーと一緒に考えてみましょう。
- 養子縁組を考えるようになった理由は?
- 不妊治療やこれまでの経緯をどう受け止めている?
- 夫婦でどう話し合い、合意に至った?
- 子どもの背景(障がい・虐待歴など)についての理解と覚悟は?
- 「養子であること」をどう子どもに伝える?
- 子育ての方針について夫婦の考えは?
- 家庭の強み・良い環境だと思う点は?
- 親や親戚、周囲の理解状況は?
- 育児支援や頼れる人はいる?
- あなたにとって「親になる」とは?
家庭訪問・面談前のチェックリスト
□ 気持ちや考えを落ち着いて話せるよう準備できている
□ 子ども部屋や生活スペースの整備
□ 家の安全・清潔対策(薬品・鋭利物の管理など)
□ 暴力・過剰なアルコール・喫煙環境がない
□ 制度や面談の趣旨を夫婦で理解している
□ 経済的な基盤を説明できる
□ 心身の健康について正直に話す準備ができている
□ 支援先(保育・医療など)を調べている
□ 不安や迷いも正直に話す心構えがある
□ 「どんな子でも受け入れる」という姿勢を持てている
不安な気持ちも、考えを整理したい気持ちも、全部大切にして大丈夫。
自分らしく子どもを迎えていけますように
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