「実子じゃないとダメ?」と言われて苦しくなったあなたへ|特別養子縁組をめぐる心の葛藤と向き合い

不妊治療の末に、特別養子縁組という選択肢を考え始めたとき、私たち夫婦を待っていたのは、静かな希望と、静かではない「声」でした。

今回は、養子を迎えることを考え始めた人や、今まさに悩んでいる人に向けて、周囲との葛藤・そして自分の心との向き合い方についてお届けします。

 

周囲との葛藤ポイント TOP10

実の親子という「当たり前」が強く根づいている社会では、無意識の言葉に心がざわつくことがあります。

  1. 「実子にこだわるべき」という無言のプレッシャー
    特に親世代から「実の孫が見たい」と言われることに、やりきれなさを感じる人も。
  2. 「もう諦めたの?」という反応
    不妊治療をやめる決断への否定的な声や、努力を軽んじる言葉に傷つくことも。
  3. 「養子って大変そう」と距離を置かれる
    養子に対する漠然とした偏見や、「よく知らないからこその不安」が投影されがちです。
  4. 「本当の親じゃないのに」と言われる恐れ
    血のつながりだけで愛情を測ろうとする価値観に、悔しさや無力感を抱くことも。
  5. 親戚や知人からの無遠慮な詮索
    治療歴や子どもの出自などに、悪気なく踏み込まれる辛さがあります。
  6. 職場への説明が難しい
    通院や家庭裁判所の手続きによる欠勤理由を、どこまで話すか悩む場面も。
  7. 「伝えるかどうか」の相談相手がいない
    子どもへの伝え方・タイミングについて、家族の意見が分かれることも。
  8. 「周りはうまくいってるのに」と落ち込む
    実子を授かった人、養子縁組がスムーズだった人と自分を比べてしまう時もあります。
  9. 「自分の子じゃないのに育てられるの?」と問われる
    血縁重視の価値観との衝突に、戸惑いながらも自分の軸を問い直す日々。
  10. 応援されているようで、偏見を感じる
    言葉にされなくても、態度や距離感に傷つくことがあります。

自分自身との葛藤ポイント TOP10

周囲の声と同じくらい、時にもっと厳しいのが「自分の中の声」。感情は、理屈だけでは整理できないものです。

  1. 「なぜ自分だけ…」という不公平感や喪失感
    子どもを授かれない現実への深い悲しみと、納得できない気持ち。
  2. 「養子で本当に愛せるのか」という自問
    理解はしていても、感情が追いつかずに揺れることも。
  3. 「治療を諦める=負け」と感じてしまう
    長く頑張ってきた自分に対して、無力感が押し寄せる瞬間も。
  4. 「他人の目」が常に気になる
    親戚・ママ友・ご近所の視線に、心がすり減ることもあります。
  5. 「本当の親じゃない」と思われる不安
    将来、子どもに拒絶されたらどうしよう…という漠然とした恐れ。
  6. 「子どもにどう伝えるか」が常に頭にある
    タイミング、言葉選び…正解がないだけに悩み続けることも。
  7. 「育てる資格があるのか」と自分を責めてしまう
    実子を授からないことが、無意識のうちに自己否定へつながる場合も。
  8. 夫婦で気持ちに差がある
    どちらかが治療を続けたがっている場合など、温度差に孤独を感じる。
  9. 「育てること」と「産むこと」の間で揺れる
    親になるとは? 家族とは? と、根本的な問いに向き合う時間。
  10. 前向きになったと思っても突然落ち込む
    妊娠報告、子どもの誕生日、ちょっとしたきっかけで心が波打つ。

「ひとりで抱えないで」

これらの葛藤に「正しい答え」はないかもしれません。でも、誰かに話してみることは、心をふっと軽くしてくれる力になります。

心理士やカウンセラーなどの専門家や当別養子縁組当事者に相談することは決して「弱さ」ではありません。

心のケアは、未来の親子関係の土台にもなる大切な一歩です。

 

夫婦で話し合うときに使いたい「問いかけリスト」

  • 子どもを迎えるうえで、私たちが一番大切にしたいことは何?
  • 養子であっても、家族としてどう愛していきたい?
  • 「実子ではないこと」への不安は、お互いにどんな形で出ている?
  • 子どもに「事実を伝えるとき」について、どんな考えを持っている?
  • お互いに、今どんな気持ちを抱えている?

周囲に伝えるときの言葉の例

身近な人にどう伝えるかは、とても繊細な問題です。以下は一例として参考にしてください。

「色々考えたうえで、養子を迎えることを決めました。血のつながり以上に、愛情と責任を持って育てていきたいと思っています。どうか温かく見守っていただけるとうれしいです。」

「子どもを授かる道にはいろいろな形があると感じています。私たちはこの子と出会えたことに感謝しながら、家族として育っていきたいと思っています。」


 

 

この記事が、今まさに揺れているあなたの心に、少しでも寄り添えますように。

🌸合わせて読みたい🌸

「特別養子縁組、費用は? 資格は?」血のつながりがない子どもを育む道を考えるあなたへ

『不妊治療 ? 特別養子縁組 ? 自分らしい在り方を見つける旅』

 

 

▼もっと深く知りたい方へ

 

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https://www.reservestock.jp/inquiry/139336

 

 

 

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