こわかったシャボン玉が「たのしい!」に変わった日

シャボン玉、こわかったはずの、2歳のAくんと見つけた「楽しい!」の瞬間
おやこ園《きずな》のある日。
シャボン玉遊びを用意していたら、ママがこんなことを話してくれました。
「シャボン玉、お友だちと遊んだ時に怖がったことがあって…それ以来、あまりやってないんです」
じゃあ、今日は大好きな遊びと組み合わせてやってみましょうか!
今日はどんな姿を見せてくれるかな?と
大好きな、お水遊びをしよう!と声をかけてお外に行きました。
Aくんが、蛇口からじょうろに水を入れて夢中になっているその横で、そっとシャボン玉をふいてみました。
すると……
ふわりと風にのったシャボン玉がAくんの視界に。
手を伸ばして、そっと「チョン!」
壊れたシャボン玉を見て、嬉しそうにもう一度。
今度は追いかけて、また「チョン!」
ママは、「わ!触ろうとしてる!」とビックリ。
次第に……
「いろんなイロだね」
「きえちゃったね」
目に映るもの、感じたことを、自然にことばにし始めたAくん。
その姿に、ママも私も思わずニコニコ。
そしてついに、自分からストローに手を伸ばして、ふーっと真似っこ。
でも、なかなか出てこない…
「あれ?でないね」と不思議そうな顔でストローを眺めています。
それもそのはず、実はAくん、シャボン玉液の容器に自分で水を入れて、「これでいい!」と大満足だったんです。
そのあと、何故か私のシャボン玉もなかなか出なくて…
「あれ?あれ?でないぇ…」
「でない」というやりとりを楽しんでいたら、
ふいにたくさんのシャボン玉がふわ〜っと。
その瞬間、Aくんの身体がピクッ!
でも次の瞬間には――
「わっ!!でてきたー!」
目をまんまるにして、満面の笑み。
その表情があまりにも可愛くて。
ママと顔を見合わせて、思わず笑ってしまいました。
この日、Aくんが見せてくれたのは「でる・でない」への気づきや「きれい!」の喜び、「やってみたい!」の気持ち。
実はシャボン玉あそびには、たくさんの育ちのエッセンスが詰まっています。
でも何より――
ママと一緒に喜んだ
「わっ!でてきた〜!」の
気持ちが、心の根っこを育てる大切な栄養です。
この、ママや大人との共感が心の根っこに栄養がいきわたるからこそ、シャボン玉は子どもたちの沢山の育ちを助けてくれるのです。

あったかい気持ちが、もう一度訪れたのは、お昼ごはんのあと。
ママと一緒に、さっきのAくんの可愛さを思い出して、またほっこり。
「さっき、すごい顔してたね〜!」
「うん、あの“わっ!”って言った時の顔がたまらなくて…」
シャボン玉を真ん中に、笑顔を分かち合える時間。
こんなふうに、子どもの成長や可愛い姿を共に喜べる場が、私はとても大切だと感じています。
後日、こんな嬉しいお家での姿を届けてくれました♪
「頂いたシャボン玉液で、うまくシャボン玉できて楽しんでいます。
普通のストローの先を切って広げると、大きなシャボン玉も作れて喜んでいました。
こんな機会がなければこの先しばらくはシャボン玉することもなかったと思います。
昨日もお風呂に入る時、「シャボン玉する」と自分で言っていて楽しみにしている様でした。」
怖かったはずのシャボン玉が、Aくんにとって「たのしい!」に変わった日。
「一緒にやってみようかな」
「楽しかったね、またやろうね」
そうやって、子どもたちの「心の扉」がひらいていく瞬間
その後、楽しかったあの瞬間がお家での遊びの広がりにも繋がっていく。
遊びが、何度も親子のつながりを深めていってくれる瞬間
大人も子どもも、喜びあえる瞬間を、おやこ園《きずな》では大切にしていきたいと思っています。
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