心の土台は【3歳までに育つ】感情・記憶・行動パターンはどうつくられていくの?

 

「3歳までに、感情や記憶、行動のパターンがつくられる」

——こんな言葉を聞いたことはありませんか?

 

一見、少しおどろくような話かもしれません。

 

でもこれは、「3歳までの体験が、その子の心の土台をつくる」という、とても大切なことを伝えているのです。

この記事では、「なぜ3歳までが大切なのか?」をやさしく解説していきます。

 

 

どうして“3歳まで”が大切なの?

赤ちゃんの脳は、生まれてから3歳ごろまでに急速に発達します。

この時期には、人と関わる力や、感情を調整する力、記憶や反応のしくみなど、心と身体のベースが次々と育っていきます。

 

例えばこんな力たちが、育ち始めます。

✔「安心・不安」を感じるしくみ

✔「人を信じていいかどうか」の感覚

✔「困ったときに、どう助けを求めるか」

✔「泣いたとき、どう反応されるか」という体験の積み重ね

✔「自分の気持ちに気づいてもらえる」という経験

 

つまり、まだ言葉にならない時期の

“感覚的な記憶”

“身体を通した体験”が、

 

 

その子にとっての

「世界の見え方」

「人との関わり方」

の型をつくっていくのです。

 

「感情の扱い方」は、経験から身についていく

 

たとえば、赤ちゃんが泣いたときに

すぐに抱っこされる あたたかい声でよしよしされる 落ち着くまでそばにいてもらえる

…そんな関わりがあると、赤ちゃんの中には

「泣いても大丈夫」

「ちゃんと気持ちは届く」

「安心していい」

という心の安心回路が育っていきます。

 

 

反対に、

泣いても放っておかれる 怒られる 無視される

ということが続くと、

 

 

「泣いてもムダ」

「わかってもらえない」

という自己防衛のパターンが育ってしまうことも。

 

行動のパターンは、「感情と記憶」のくみあわせ

 

子どもは、言葉ではなく体験を通して学んでいく存在です。

たとえば…

⭐︎食べているときに叱られた → 「食事=不快な時間」

⭐︎何をしても否定される → 「どうせダメって思っちゃう」

⭐︎困ったときに助けてもらえた → 「助けを求めていいんだ」

 

こんなふうに、体験とそのときの感情が記憶に残り、

 

それが**行動のパターン(反応のクセ)**として身についていきます。

 

「土台が育つ時期」を大切にするということ

3歳までの体験は、心の基礎をつくるとても大切な時期。

 

とはいえ、「この時期で全部決まる!」というわけではありません。

 

でも、この時期はとくに影響を受けやすく、柔らかく育ちやすいということ。

 

だからこそ、

親子のふれあいや、

「わかってもらえる」

「大丈夫だよ」

と感じられる関係性が、

 

その子の中に“安心して生きていける力”として積み重なっていくのです。

 

おわりに|ママやパパの“ふだんの関わり”が、子どもの未来をつくる

 

3歳までの子どもは、まだまだ言葉では表現できません。

 

けれど、日々のやりとりの中で、たくさんのことを感じ、記憶し、自分なりの世界をつくりはじめているのです。

 

特別なことをする必要はありません。

「泣いたらそばにいる」

「笑顔で返す」

話しかける」

「一緒に楽しむ」

そんな毎日の関わりの中で、子どもは感情を育て、記憶を重ね、自分らしく育っていく力をたくわえていきます。