食べ物を投げる・ぐちゃぐちゃにする子ども…どう向き合う?

 

「スプーンやフォークを投げる」「食べ物をぐちゃぐちゃにして遊ぶ」——そんな姿に戸惑うママは少なくありません。

 

しかも、保育園や外出先では出ない行動が、家では頻発する…となると、

 

「私の育て方のせい?」と不安になることもありますよね。

でも実は、これらは1〜2歳ごろの子どもによく見られる発達のプロセス。

 

この記事では、家庭内で見られる“困った行動”に隠れた理由と、実際にできる関わり方をお伝えします。

 

【行動①】スプーン・食べ物・おもちゃを「投げる」

 

考えられる3つの背景

 

①気持ちをうまく伝えられず、「いや!」「いらない!」の表現として投げている


②スプーンや食べ物が落ちる様子を楽しむ「感覚あそび」の一環


③家では甘えや気持ちが出しやすく、ママ・パパの反応を引き出したいという思いがある

 

発達的な視点

 

投げることは因果関係を学ぶ大切な遊びでもあります。

落ちる・音がする・ママが反応する…など、

 

世界とのつながりを学んでいます。

 

家庭でできる対応

 

☑︎安全第一で冷静に対応し、「投げたかったんだね」と気持ちに言葉を添える


☑︎「投げるのはこっち(ボールなど)」と代替行動を提案する


☑︎感情的に怒るより、「どうしたかったのかな?」と共感を優先

 

【行動②】食べ物をぐちゃぐちゃにする・コップに入れる

 

考えられる背景

– 食べ物の手触り・変化を確かめる「探究心」からの行動


– 自分で食べたいけど、うまくいかないジレンマやストレス


– 食事と遊びの境界がまだ曖昧なため

 

発達的な視点

 

感覚を通じて学ぶこの時期は、「触る・つぶす・入れる」などの行動に意味があります。

 

大人の感覚では「遊び」でも、本人は真剣な学びの最中です。

 

家庭でできる対応

 

☑︎「食べる時間」がダラダラと長くならないように区切りをつける


☑︎「このお皿は食べる用」「この器はさわってもいい」など視覚的にも伝えて、似た感触のもので感触遊びの時間を別で用意する。


☑︎繰り返し「好奇心にはOK」を伝えてから、「今は食べる時間ね」と切り替える

 

 

【共通ポイント】保育園では出ないのに家で出るのはなぜ?

 

それは「家では安心して“素の自分”を出せている」から。

ママに気づいてほしい、

わかってほしい、

見てほしいという欲求が行動となって現れることがあります。

 

観察と記録がヒントになる

「いつ・なにを・どうした・その後どうなったか」を観察して記録することで、子どものサインが見えてきます。

 

まとめ:困った行動は「育ちの途中のことば」

 

「問題行動」ではなく、

「伝えたいことがある子」——そんなふうに受けとめてみてください。

 

投げる・ぐちゃぐちゃにするという行動の奥には、

 

「わかってほしい」

「こうしたい」

という育ちの芽が隠れています。

 

その芽を見つけてあげられるのは、いつもそばにいるママやパパのまなざしです。